鎮座地:埼玉県さいたま市緑区宮本2-17-1
石段
鳥居
拝殿
拝殿
本殿
境内
覺明霊社・一山霊社
御嶽神社
御祭神
稲荷神社
御祭神
稲荷神社
御祭神
神明社
御祭神
今宮神社
石上神社
御祭神
坂東神社
住吉明神社
御祭神
天神松尾合社
御祭神
菅原道真
龍神社
東浦和の住宅地に、静かに時を刻む氷川女體神社がある。大宮の氷川神社、中川神社とともに、かつては「武蔵一宮」として並び称されていたその一社だ。現在でも「一宮」の冠を戴くその名には、古の記憶が確かに宿っている。
社殿は江戸時代中期、1667年に建立されたもの。古色を帯びた木組みは、喧騒から離れた時間の深さを物語る。誰にも急かされない、穏やかな風の中を歩くと、木漏れ日が鳥居の先でゆれる。
だが、神社とは人との関わりによってその風格を増すものだ。友人がこの神社で車祓いを願い出た際、「こちらにも予定があるんです!」と、まるで叱るように一喝され、門前払いされたという。神聖さとは時に厳しさを伴うが、少々胸に残る言葉だった。近隣の住人の間でも、あまり温かい評判は聞こえてこない。
駐車場はない。しかし、正面には数台分のスペースがあり、参拝には支障ないだろう。
この神社には、確かに由緒がある。そして、その由緒が今も生きているかどうかは、訪れる人それぞれの感じ方に委ねられているようだ。
歴史に触れるとき、建物だけを見ていては足りない。空気、人の応対、周囲の気配――それらすべてが「今の神社」を形づくっている。
また来るかと問われれば、正直、少し迷う。しかし、この地に千年を超えて立ち続ける意味を思えば、足を止めてみる価値はある。