鎮座地:宮崎県宮崎市青島2-13-1
鬼の洗濯板
鬼の洗濯板
社号標
社号標
参道
参道
神門
拝殿
拝殿
御祭神
御神徳
山の神・婦人病
御祭神
御神徳
海の神・海上安全・大漁満足・商売繁盛
潮風に運ばれて、心がほどける場所がある。
宮崎・青島神社。海に浮かぶ小さな島が、ひとつの神域になっている。
駅から歩いて数分、太鼓橋を渡れば、そこはもう別世界だ。足元に広がるのは「鬼の洗濯板」と呼ばれる独特な岩肌。幾万年という時を超え、波が削り出した自然の造形美だ。無数の皺を刻んだ石畳を踏みしめるたび、遠い昔へと引き戻されるような気がする。
鳥居をくぐると、亜熱帯の緑が密やかに迎えてくれる。ビロウ樹やガジュマルが作る深い影、葉擦れの音。空気はしっとりと湿り、陽射しさえもどこかやわらかい。社殿の朱は鮮やかで、南国の光の中でひときわ映える。
祀られているのは、山幸彦。縁結び、航海、豊漁の神とされる。旅人も地元の人も、静かに手を合わせる。境内の奥に進めば、「元宮」と呼ばれる古い祠へと至る。ここまで来たらぜひ、砂利を踏みしめながら進みたい。風が頬を撫で、心の奥の小さなざわめきまでも、いつしか消えていく。
青島神社は、ただの観光地ではない。
海と風と緑に包まれ、自分と向き合うための静かな時間が流れている。